ダルマインコの里親探し13

鳥専門病院での予約を取り付け、アイちゃんを連れて行った。

検査にはそれなりの費用がかかる。この検査には「バードドックBコース」という名前がついていた。Aコースもあって、こちらは感染症の検査が加わる。

アイちゃんを連れて行く日は、月曜日で、実はその次の火曜日には、アイちゃんを里親さんに引き取ってもらうことが決まっていた。

検査でBコースを選んだのは、感染症が気にならないわけではなく、感染症検査は連れて行った病院で行えず、外注になること、結果がでるまに一週間以上かかるという理由からだ。

とりあえず、肝臓の数値だけでも、すぐに結果が出るほうが里親さんにとっても有益だろうということで、Bコースを選んだ。

アイちゃんの引取りを希望された方は、アイちゃんの元気いっぱいの姿を見て、肝臓の数値いかんに関らず、引き取りすることに変わりがないという考えだった。

通常の診察の後、血液検査の結果がでるまで、待つこと一時間近く。

ようやくでた検査結果は、特に異常なし。肝臓の数値も標準を外れておらず、肝臓疾患による羽根色の変化の線は消えた。

やはり、生まれつきの色変わりだった。

ただ、意外な所見があった。それは胃のレントゲン画像。鳥の胃は2部構成で、その一方の胃が拡張気味に写っていた。

これは、胃に炎症を起こしている可能性が高いという診断だった。

フンの状態からは消化不良気味の可能性。そのことからも胃炎の疑いが濃厚だということだった。

最終的な所見は「胃炎の疑い」というものだった。

次の日、アイちゃんを引き取りに来た方に検査の結果を見せた。すると、「これまでヒマワリの種を多く食べていたわりには、肝臓の数値は悪くないですね」という意見。

私などと違って、鳥の肝臓の数値にもこの方は詳しいようだった。

これは私の推測だが、アイちゃんには、胃炎があるため、消化能力が低く、それがかえって脂肪の吸収を低めて、脂肪肝にはならなかったのではないかということ。

まあ、そうは言うものの、胃炎も立派な健康障害だから、改善するに越したことはない。

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ガチョウの強制給餌の様子