サボテンの植替え

サボテンの植替え作業は案外面倒だ。特に刺の強いサボテンの植替えはできればやりたくない作業だ。
栽培するサボテンの数が何百ともなると、植替えは気に入って目をかけているもの、植え替えがやりやすいものを優先させることになるから、あまり目をかけていない株はほったらかしになってしまいがちだ。
そうするとどうなるかの典型が画像のサボテンの場合。
このサボテンはヤフオクで落札したもので、出品者はサボテン栽培家の間では結構有名な人。

その人の出品とあって、出品物の多くは値段が高騰した。このサボテンは特に珍しい品種でもなかったので、私以外の誰も入札せず安価に落札できた。
家にやってきて栽培を始めたが、どうも成長が悪い。その上、疣の先端が日焼けし始めた。
日焼けの原因はもちろん強すぎる日光だが、日光に強いはずの品種でも、根が弱っていると、十分な水分が植物の隅々までいきわたらず、特に疣の先端部分が日焼けしてしまう。
最初の画像が、サボテンを鉢から抜いてみた状態。根が鉢全体に回ってしまい、鉢から抜いても根が鉢の形をそのままを保っている。いわゆる根鉢の状態だ。
これでは、植物本体に十分な水分も養分も行き渡らない。
二枚目の画像が根をほぐしたところ。一部の根は本体をはるかに超える長さに成長している。
使われていた用土は、赤玉土鹿沼土が主体で、両方とも保水性がよい。保水性がよいというのはサボテンにはいいことばかりではない。これが根が必要以上に長くなった原因だと思われる。
用土を軽石主体のものに変えて、植替えは終了した。