花の色はうつりにけり2

西洋アジサイはハイドランジアとも呼ばれ、園芸的に作出された品種だ。HCなどで、今の時期安くで手に入る品種も、こうしたハイドランジアの一種だ。
これらの園芸品種は青花系、赤花系、白花系と言う風に色別に区分されて売られている。
それぞれの系統の色にあった土壌、用土に植えつけると鮮やかな色の花を楽しめるが、実験で行ったような花色に合わない土壌、用土だと、きれいな色にはならないようだ。
アジサイ栽培に熱中していた時は、次から次と品種の違うアジサイを買い求めていた。
豪華で花色が鮮やかなハイドランジアは、今でも新種には相当高い値段がつく。
欲しいと思っても、とても手が出ないものが多かった。
そんな時に関心を持ったのが、ヤマアジサイといわれる日本各地に自生する原種のアジサイだった。
バイオ技術か何かの応用なのか、ヤマアジサイのさまざまな品種が数多くかつ大量に、HCなどでも売られるようになると、値段も一気に下がり、大変買い求めやすくなった。
そうした折に購入した品種の一つに、城ヶ崎と言う品種があった。HCでは、青花とピンク花の2種類が売られていたので、両方とも買い求めた。
アジサイは花が終わった時に、剪定と植え替えを行う。城ヶ崎も、他のアジサイと同じく、この時期に植替えを行った。
青色のものは酸性の用土に、ピンク花のものは酸度調整済みの園芸用土に植えつけた。
約一年後、花の時期を迎えると、意外なことが起こった。城ヶ崎のピンク花がどこかに行ってしまったのだ。城ヶ崎ピンクと札を立てた鉢にも、青色の花が咲いた。それもかなり鮮やかな。