花の色はうつりにけり3

  • 城ヶ崎青色

ヤマアジサイの一種、城ヶ崎のピンク花が青色に変わってしまったのは、そもそも、城ヶ崎に青花とピンク花の二種類の品種があったわけではなく、一種類の品種が栽培状況しだいで、花の色を変化させると言うことなのだ。
花の色を変化させる要因のうち、最大のものが、多分は用土のpHなのだと思う。
花色の変化を見る実験ときに使った西洋アジサイの場合、色別のアジサイは、それぞれ別品種として固定されていて、同じpHの用土で栽培しても、花の色は違ったものになるが、城ヶ崎の場合は同じ栽培環境なら、青花のものも、ピンク花のものも同じ色になってしまうのだろう。

  • 城ヶ崎ピンク

植替えの時に、別々の用土を用いたにもかかわらず、同じ色になったのは、およそ一年の栽培期間中の、水遣り、追肥などで二つの鉢土が同じような性質になってしまったからだと思う。
植物の通常の栽培を続けると、その用土は始め、中性であっても徐々に酸性に傾いていく言われている。
城ヶ崎の花色をピンクにするためには、一年を通して用土のpHを、常に中性に保つ注意が必要なようだ。
地植えにしたアジサイが今年も沢山の花を咲かせた。実験に用いた赤花ハイドランジア、青花ハイドランジア、それに城ヶ崎が今、隣同士で花を咲かせている。
土壌のpHは、弱酸性であるため、それぞれの花色は赤、青、そして紫色の咲き分けとなっている。