ピロリ菌退治

女性漫才師コンビの一方が胃がんで入院という新聞記事。一ヶ月ほど前のことだ。
私よりもちょっと年上。しかし胃がんは予後が悪いという。
続いて、胃がんの原因はピロリ菌がほとんどとかいう新聞記事を目にする。これも一ヶ月ほど前のこと。
実はもう5,6年も前に、食道の出口、胃との境目の辺りにごろごろした違和感があり、ひょっとして食道がん?
ということで、内視鏡検査を受けた。そのときの胃カメラは鼻からではなく、以前からある口から入れるタイプ。
しかも、検査の前の問診で「麻酔をしたときにアレルギーを起こしたことがある」に丸を付けたものだから、麻酔なしの検査。これがどれほど大変なことか、やった人でないと分かるまい。
ぶっといチューブが、のどを出たり入ったり。ものすごい吐き気が襲い、体全体がのけぞるの反対、腹筋運動のときのように起きてしまう。
胃にカメラが入っている状態で体が勢い良く起きてしまうと、カメラが胃壁を突き破る恐れがあるので、あらかじめ、3人の看護師が、私の手足を力強く抑えていた。
検査が始まる前、担当の医師が、看護師3人に私の手足を押さえるように指示。一体何が始まるのかと思ったが、なるほど、そういうことだったのかと納得。
いや納得などしている場合ではなかった。いくら3人の看護婦が抑えていても、体がものすごい力で起き上がる。
いやもう、苦しいのなんのって、10分ほどで画像撮影と、胃壁の一部摘出も終わり、検査は終了したが、もうへとへと、二度と胃カメラの検査はいやだと思った。
その検査の結果、私の胃にはピロリ菌が住んでいることがわかった。
その検査の後、除菌をしてもらえばよかったのだが、除菌できたかどうか、また胃カメラで見てみましょうなどといわれるのが恐ろしくて、除菌はしなかった。
しかし、最近になって上記のような新聞を記事を見て、さらに、胃の調子がこのところよくない状態が続いているとなれば、検査をこわがっている場合ではない。
というわけで、今回は鼻からチューブを入れるタイプを選んだ。麻酔アレルギーを聞く項目にも、「なし」を選んだ。
撮影のための薬剤や、鼻に麻酔をかける薬剤などには、ちょっと閉口したが、検査そのものには何の苦痛もなく、モニターで自分の胃の中の様子も見ることができた。
胃壁のあちこちに赤い斑点、「やはり、慢性胃炎ですね」という医者の言葉。胃の粘膜の一部を摘出してピロリ菌の有無を調べると、やはり陽性。
来週早々から、除菌するための薬を飲み始めることにした。
ちなみに、現状では、心配していたような、深刻な病変はどこにもなかった。