日本人の英作文45

今回の英訳は次の部分。

原文: でも、一か月ほど後、仙台のリンクで練習した帰りにふらりとペットショップに立ち寄ったところ、チャロと同じシーズーと目が合ってしまったのです。
訳文1: But about one month later, after I practiced skating in the rink in Sendai, I dropped in a petshop. And then my eyes met Shih Zue as same as Charo.
訳文2: But about one month later, I dropped in a pet shop on my way back from practice in a skating rink in Sendai. There, fortunately, I met a Shih Tzu, which was the same breed as Charo.

文頭の「でも」、日本語でも、この言葉は逆接の接続詞だが、日本語では、その前後が逆接になっていなくても使われる。
しかし、英語では逆接、または、発言者への反論になっていないと意味がない。
意味のないbutの使い方もあるが、使われる状況がまったく違う。したがって、文頭のButは不必要。
「仙台のリンクで練習した」のリンクとは、日本語の場合、スケート場の氷の上だけを指す場合がほとんどだが、英語のskating rinkはスケート場の施設全体を指す。
荒川静香は、アメリカを訓練拠点としていたのだから、リンクをスケート場の意味で使ったものと考えられる。
skating rinkの前の前置詞はatまたはinを使う。atとinを使ったときの違いは、atが単にある事象の発生場所を点として示すだけなのに対して、inの場合、その場所の空間的広がりを示している。
ネット検索でもat a skaing rinkが、スケートそのものとは関係ない活動や動作を表す場合に多く使われていたが、skatingの練習の場合、前置詞はinが使われていた。
「と目が合う」はLongmanによると、人を主語にしてmeet somebody's gazeとあったので、これを使う。
なお、skating rinkの前に、不定冠詞の"a"にした場合、仙台には複数のskating rinkがあることになる。ここが"the"だと、一つしかないことになるのだが、日本語はこのあたりのことを正確に表現していないから、どちらでもいいことになる。
どちらか分からない時、aの方を用いるというのがネイティブ流。
「〜してしまった」は英語で表現しにくい。生じた結果が自分の希望や予想と違っていた場合に用いられる表現なので、英語では副詞で表現する。
訳例: About one month later, I dropped in at a pet shop after a skating practice in a rink in Sendai. There, I unexpectedly met a Shih Tzu's gaze, the same breed as Charo.