孔雀ツバキの開花

  • 孔雀ツバキ(2012年4月3日撮影)

画像の花は、孔雀ツバキ。日本に昔からある古典ツバキの一つだが、一般にはそれほど知られていないと思う。以前は珍しかったこのツバキも、最近はネットショップなどで簡単に株が購入できるようだ。
この孔雀ツバキはあるHCで、根巻き苗として売られていたのだが、あまり大きくもない株なのに、確か三千円ぐらいの値札がついていた。
ずっと気になっていたのだが、売れ残って元気がなくなっているのに、処分価格にならずに高い値札のままだった。誰も買うわけがない。
一年を過ぎても、売れずに、当然のことながらほとんど枯れたような状態になっていた。ところが、ちょうど今頃の時期、枯れたと見えたこの苗の枝の先端から新芽が出てるのに気がついた。

  • 去年まで一輪も咲かず今年一気の開花

どうにか生き残ろうとするこの苗の気持ちにほだされたと言うか、ほとんど枯れた枝の先に出てきた、緑も鮮やかな新芽に感動して、この苗を買って帰った。
それから4年が過ぎて、今年ようやく花が咲いた。2年前の夏には、ほとんど枯れたようになって、やはりだめかとあきらめかけたのだが、危機を脱して、今年は元気に沢山の新芽をつけている。
枝が枝垂れて、下向きに咲く花の形もちょっと変わっている。他のツバキにはない独特の雰囲気を持っていて、購入する前から、図鑑などでは、その存在を知ってはいた。
図鑑でしか見たことのなかった孔雀ツバキが、今年ようやく咲いたのだ。