ガーコとピーちゃん4

この前の日曜日は朝からよい天気で、予定通りガーコをつれて近所の神社へ車で行った。
ガーコを拾ったのは、この神社の裏手にある小さい工場横の草むらだった。
自然に帰すにあたって、ガーコにとってなじみのある場所が良いだろうということでその場所を選んだわけだが、神社の裏手に駐車し、ガーコを入れた鳥かごを車から出すと程なく、頭上からカラスの鳴き声が聞こえた。
気にせずに、境内に入ると、境内中に何羽ものカラスの声が響き渡った。どう聞いても、ガーコに対する警戒の声だ。
ガーコを自分たちの縄張りを荒らす、よそ者と見ているようだ。

  • 飛び立てないガーコ(2010年5月30日近所の神社にて)


ガーコはこの境内で、ほんの少しの距離を飛んだが、ガーコが飛ぶと、ほかのカラスが、威嚇するように、上から降下してくるので、場所を変えることにした。
神社から程近い、河川敷の原っぱに出てまたガーコをかごから出してみた。
すると、いったいどうやってかぎつけてくるのか、神社の境内でガーコをカゴから出したとき以上の10羽を超えるカラスが、いつの間にか上空を舞っている。
ガーコはすっかりおびえてしまい、わたしの足元にうずくまったまま飛び立つどころではない。
片足が不自由で、飛ぶ力も十分でないガーコが仲間でもないカラスに歓迎されることはないのかもしれない。
仕方がないので、ガーコをかごに入れて、家に帰ることにした。