新たな子犬たち2

堤防の上から中州に子犬がいるのを確認したが、この場所にはつい最近まで、去年の8月頃に生まれた4匹と、10月頃に生まれた3匹の子犬たちが暮らしていた。
それぞれ、最初にこれらの子犬を見たときには、すでに活発に動き回れるぐらいにまで成長しており、子犬といえども人間の足では、到底捕獲は出来ないぐらい敏捷になっていた。

  • 中州に暮らす野犬たち2


しかし、これらの子犬たちは去年の12月あたりから、順次姿を消していき、最後まで残っていた1匹も先週の木曜日を最後に姿を消した。
そして、この最後の一匹は、新たな子犬たちのいる草むらの中に死体となって横たわっているのが、堤防に上から確認できた。
消えた子犬たちに何が起こったかははっきりとはわからない。
たくさんの子犬たちが一箇所に固まっていたので、誰かが保健所なりに通報して、野犬狩りが行われたのかもしれない。
最後の一匹の場合は、他の野犬に襲われたのかもしれない。
いずれにせよ、野犬の生活は危険に満ちている。
新たに見つけた子犬たちも、そのまま放置すれば、同じ運命をたどることはほとんど確実である。
保護できるなら何とかしてやりたい。そうはいうものの、中州の草むらに隠れ住む野犬の仔の保護は言うほど簡単ではない。
そんなことを考えながら、散歩の帰り道を家へと急いだ。