新たな子犬たち16

一日五回の給餌は面倒だったが、そのかいあってチャウはすくすく成長した。
子犬がどれほど懐くかは、その子犬の世話に掛けた時間に比例する。
毎日五回の食事と、下の世話を小さい頃からしたチャウは当然のことながら、私にとても懐いた。

  • 里親募集記事の写真1(2011年4月3日撮影)


チャウを家の犬として、そのまま飼い続けるなら、どんどん懐いてくれるのはいいことだが、すでに四匹の犬を飼っている状況では、それ以上飼う犬の数を増やすことは出来ない。
チャウも小さいうちに、しかるべき里親を見つけて、その家族の一員として暮らしていくほうがいい。そうなると、世話を続ければ続けるほど別れが辛くなる。
そう考え、保護してから三週間ほど経った4月5日にこれまで保護した子犬と同じように、里親募集サイトにチャウの記事を掲載してもらった。

  • 里親募集記事の写真2(2011年4月4日撮影)


チャウの記事に対する反応は早かった。記事掲載が5日の午後2時ごろだったが、その日の晩だけで数件、次の日の午前中までに、合計7件の問い合わせがあった。
二ヶ月に満たない子犬だと、まだ一日4回から5回の給餌が必要で、誰かが専従で世話をしないといけないのだが、世間では、子犬が小さいほど世話や躾がしやすい誤解しているのではなかろうか。
給餌だけでなく、生まれて3ヶ月ぐらいまでなら、親犬または他の犬たちと日常的に接触して、犬世界でのルールを学んだほうがいいのだ。
そのことを知りながら、チャウを早めに里子に出そうというのは、なんといっても、後に伸ばせば伸ばすほど別れが辛くなるからだ。
記事掲載に使った写真はチャウの可愛さ満載で、反応が早いのも当然だったかもしれない。