新たな子犬たち17

チャウの里親希望者のうち、何組かの家族が実際に家に来て、チャウとお見合いをした。
お見合いをした家族は何れもチャウを里子にと希望したが、こうなるとこちらがその中から一家族だけを選ばなければならない。
五匹の兄弟犬の里親探しの場合もそうだったが、家庭環境が整っているからといって、それで里親にふさわしいかどうかは分からない。
決め手というか、重視したのは、以前にも犬を飼ったことがあり、その犬を最後まで面倒見たかどうかという点だ。どんな事情にせよ、途中で飼育を放棄するようでは、里親としては欠格といえる。

  • 里親宅でのチャウ(2011年4月18日撮影)


なるべくなら家から近いところにもらわれていくほうが、里子に出した後の様子を見に行くのにも都合がよい。
そういうことを考慮して、最終的には、比較的家から近いところに住んでいる家族にチャウの里親になってもらうことにした。
すっかり懐いたチャウを手放すのは少し辛かったが、チャウのこれから生きるであろう長い年月や、これからも川原でチャウと同じような子犬を見つける可能性を考えれば、チャウを大事にしてくれる里親にチャウのことを託したほうが、チャウにとっても、私にとってもいいことなのだ。
一週間の里子トライアルを経て、チャウは新しい名前をもらい、その家族に迎えられることになった。