語彙力とは1

このブログの広告スペースに、最近、あるネット辞書が行っている語彙力無料テストというのが掲載されるようになった。
無料という言葉に乗せられて,うっかりクリックするのは危険なのだが,このネット辞書は翻訳の仕事でもときどき使わせてもらうサイトだったので,クリックしてみた。
無料語彙力診断のページが開いたので、指示に従ってテストを受けてみた。
結果は語彙力3,000〜3.500の中級程度との診断。
この結果に特にがっかりすることはなかった。語彙力テストはほとんどが英単語、英熟語を提示して、それに対応する日本語訳を選択肢の中から選ぶというもので,今回の診断テストもそれに倣ったものだった。
英単語を見て、すばやくそれに対応する日本語訳を見つけて回答する。この能力を磨いて、単語力、熟語力をつければそれだけ、英語が読みやすくなるか。答えはNoだ。
高校入試の英語を皮切りに,いくつもの英語の試験を受けてきて,その対策として英単語,英熟語もたくさん詰め込んだ。
覚え方はごく普通のもの。つまり単語帳を作り,英単語を見て日本語訳を回答するというやり方だ。
大学入試のために覚えた英単語は5,000超。さらに、各種英検、ガイド試験のために詰め込んだ単語が3,000ほど。英単語記憶では、それなりの努力は惜しまなかった。
で、その結果、英語がすらすら読めるようになったか。答えは先に書いたとおりのNo。
英語の文章はもちろん英単語で構成されている。しかし、英語でかかれたものを単語単位で日本語に置き換えるといっても、英単語と日本語単語が一対一で対応しているわけではなく、また語順がまったく違うので、理解できる日本語にするには、文法力を駆使して、英語の構成を換骨奪胎、日本語の構造に置き換えなくてはならない。
しかし、こんなことをしていては、少し長い文章を読み通すことなどできるわけがない。
そのことに気づいてから、簡単な英語で書かれている読み物などをできるだけ長く読み通す能力をつけるほうに努力の方向を変えることにした。