スズメのちゅん次郎


二階の北側の部屋が私の寝室。毎朝北側の雨戸を開けると、目の前1.5mほどの距離のところに東西に伸びた電線には、もうすでに、たくさんの雀たちがパンくずを投げてもらうのを待っている。
期待にこたえて、スティック状のパンを一本ほど小さくちぎって窓から投げると、空中でこれをキャッチするもの、北側の道路に落ちたものを競って食べるものと、それはもうかまびすしい。
スズメは人に対する警戒心が強く,なかなか餌付けしにくいらしいのだが,それは本当だと思う。
パンくずを求めて集まるスズメの総数は50を超えると思うが、窓の近くの電線に止まって、待っているものはせいぜい15羽ほど。
さらにその中には、ホパリングしながら私のほうに近づいてきて,餌を催促するものがいるが,その数はさらに少なく7〜8羽というところだろう。
残りは、ずっと離れたところ,バンくずが落ちてくるあたりの道路上に舞い降りて、上を見上げて待っている。それ以上の近い距離には決して近寄らない。
そうした警戒心の強いスズメが多い中、例外中の例外というべきなのが画像のちゅん次郎。
北側の窓を開けたときも,私の直ぐ近くまで,ホパリングしながらやってくるだけでなく、東側の窓を開けたときも窓の外直ぐ近くのところまでやってきて,なにやら親しげな視線をこちらに送ってくる。
画像はその東側の窓辺にやってきたところを捉えたもの。距離は1mもないから、小さなスズメであってもかなり大きく撮れている。
ちゅん次郎なんて名前までつけて,他のスズメと区別がつくんかいやという声が聞こえてきそうだが、遠目ではわからなくても,2mほどの距離まで近づいてくると、ちゃんと区別が付く。
人に対する親密度を私は親人性と勝手に呼んでいるのだが,全般的に親人性の低いスズメにあっても,ちゅん次郎のように親人性の高い例外もあるということだ。
それにしても、ちゅん次郎が私のほうに寄ってくるのには、何か特別な理由があるのだろう。それがいったい何なのかは、知る由もないが。