知性が大事46

ジョージが仕掛けてきた知能テストは不意打ちに等しいものだが、こちらの知能程度を試されたというのを以前にも経験していたので、特に不快にも思わなかった。
大学を卒業して、ある会社に就職したときのことだ。
高校生のころに悪くした腎臓病が大学4年生のときにまた悪化して,卒業間際まで入院ということになってしまった私。一応、卒業はしたものの、その後また入院生活の継続という事態に。
夏の初めに退院し就職することにしたが,そんな時期に就職口などあるわけがない。
そこで裏技というか、父親のコネである会社に仕事口が見つかった。
普通は、就職試験や面接を経て就職するが、それを経ていなかったためかどうかは分からないが、就職後、しばらくして、直属の部長が一枚の紙切れを私のところに持ってきて、この問題を解いてみろという。
期限をつけないができるだけ早く、解けたらレポートにして提出するようにといった。
その紙には次のようなクイズが書かれていた。

あなたは死んでしまって、ある道を歩いている。
その先には、門が二つあり,その前に一人ずつ門番が立っている。
門番の二人は、それぞれ天使と悪魔で、天使は天国の門の,悪魔は地獄の門の番人。
しかし、二人の門番は外見が全く同じで区別はつかない。
あなたは、この二人のうちのどちらかに「はい」と「いいえ」のどちらかで答えることのできる質問を、一回だけする権利がある。
一回の質問で天国への道を知りたい。
どのような質問をすればよいか。

「天使と悪魔」問題というものらしく、これ以前でどこかで聞いたような気がしたが、実際に考えてみたことはなかった。