からだのことS2#2

次の日の夜。ちょっと恐る恐るという気持ちで床に就いた。
寝付きは悪くはないので、横になって数分もすると眠気が襲ってくる。昨日のことがあるので、意識の一部を覚醒させたままでいると、やはり舌が弛緩してきて、それまで顎の上側に張り付いていたものが、だらりと垂れ下がり、のどの奥の方に落ち込むのが感じられた。
すると落ち込んだ舌が気道を塞ぎ、息ができなくなるのだ。
私の場合は、息を吸う場合には問題ないことから、単純に舌根が気道を塞ぐのではなく、気道のほかの組織との連動で息を吐くときに気道が完全に塞がれるようだ。
仰向けだと眠ることができないので、昨日と同じように横になって眠ることにした。
しかしである。この横向きといううのは、下になる側の肩に大きな負担がかかる。首も一方に曲げられたままだと必ず痛くなってくる。
眠っている間に寝返りを打つ。そして仰向けになる。すると息が詰まる。そこでまた横向けになって眠る。
どうやらこういうことを一晩中続けるらしい。らしいというのは、はっきり目が覚めずに起きることなので本人は全く自覚していない。
仰向けの時に息が止まるのは、昨日が初めてではないだろう。それでも死ななかったのは、それまでずっと寝返りをすることで体の方が自然に対処していたのだと思う。
この一晩中の寝返り動作は問題ないのかというと、これが多いに問題ありそうなのだ。
ネットで睡眠時無呼吸症候群のことを調べてみた。