今度はスズメ

月一回ぐらいのペースで家に泊まりに来る甥っ子。昨日やってきて、今日は一日、その子のお守りにあちこちと出かけた。
出かけるといっても、ワンコの散歩に付き合わせたり、ついでに児童公園に連れて行ったりといったことで、遠方に行くわけではない。
午後3時過ぎに夕方のコロクの散歩に一緒に甥っ子を連れて出た。
いつもとは違うコースだったので、コロクがいつもどおり調子よく歩かない。
朝にも一度やってきた児童公園に、回り道して寄って、ひとしきり、そこで時間を過ごした。
児童公園からうちに向かって帰ることにし、玄関近くまでやってきたとき、小さな女の子二人が、なにやらしゃべりながらこちらのほうに歩いてきた。
家の向かいのUさんのうちには、小さな女の子が二人いて家の前の道路でボール遊びをしていた。
しゃべりながらやって来た子はUさんの子供とは知り合いのようで、手に抱えた何かを見せようとしている。

  • スズメのヒナ(2010年5月16日撮影)


見せようとしていたのは、スズメのヒナであった。
巣立ち近くの羽の生えそろったヒナだが、まだ自力で飛べるほどには成長していない。
この時期には、よくこうしたスズメのヒナが子供に拾われてしまう事態が発生する。
成長が巣立ちに十分なヒナだと、拾った場所に戻しておけば、親が餌を運んで、無事に飛べるようになるのだが、女の子が拾ってきたヒナはまだちょっと成長の程度が十分ではなく、何より、目をつぶってウトウトしかけていた。
これは非常に危険な兆候で、ヒナの時期には、2時間を越えて、親からの給餌が行われないと、低血糖症に陥り、たいていはそのまま死んでしまう。
女の子にそのままだと死んでしまうことを伝え、ヒナを渡してもらったら、案の定すでに体温が低下気味であった。
そのまま家に持って帰り、小鳥のヒナ用の特殊フードを給餌器を使って与えてみた。
今夜を乗り越えれば、ヒナは助かるだろう。
それにしても何で次々と世話のかかるのがやってくるんだろう。
甥っ子を筆頭に、今日世話をした生き物は、一人と六匹、二羽に上る。
ムツゴロウの動物天国じゃないんだから、この辺で打ち止めにして欲しいのだが。