ミューとミケ1

人間に身近な動物の猫と犬に関して、「犬は人に就き、猫は家に就く」という言葉があるが、家で飼っている猫に関してはそれは当てはまらない。
家には現在2頭の猫がいる。今年の5月で、18才になったミューと、年齢不詳、家で飼い始めて、10年以上になるミケだ。

  • ミュー(2010年6月27日撮影)


ミューの居場所は、現在は母の寝室になっている一階の部屋。一日のほとんどをそこで過ごす。
若くして、病気で寝たきりとなった父のベッドパートナーとして、飼うことになり、もともと父の寝室だったところがミューの唯一の居場所となった。
ミューは父によくなつき、人間の家族だけでは行き届かない、父の心の慰めとなってくれた。
ずっと父とだけ接していたので、父が亡くなった後も、母やわたしにそれほど愛想はよくない。

  • ミケ(2010年6月27日撮影)


ミケは、どこからともなくうちにやって来た猫だが、家にやって来た時点で、すでに不妊手術を受けていたから、元は誰かほかの人に飼われていたはずだ。
迷子になったのかどうかいきさつは分からないが、家にやって来た当初は、警戒心とても強く、人間には近づきたいが、怖くて近寄れないという態度であった。
この子の居場所は、2階のわたしの寝室とその隣の居間だけ。心を許しているのもわたしだけで、それ以外の人が触れることはもちろん、近づくことも好まない。
以前は、外にも出て行くことがあったが、最近は、一日のすべてをこの2部屋のどちらかで過ごす。