ミューとミケ3

何日間も飲まず食わずだったミュー。死に場所を探すように家の中をあちこちうろついていた。7月5日の月曜日は、朝から、自分の居場所である母親の寝室に横になっていた。
午後の3時過ぎに、二階で、パソコンに向かっていた私に母親が階下から呼ぶ声がする。

  • 家の中をうろつくミュー(2010年7月3日撮影)

ミューが動かなくなったというので、一階に下りてみると、ミューの体はすでに死後硬直を起こしており、完全に冷たくなっていた。
享年18才、寿命まで十分生きたといえるだろう。
用意してあった、ダンボールの箱に入れて、市の動物焼却場に運んだ。
ここでは、ペットなどの場合、個別の焼却をしてくれる。
個別焼却を頼むと、あすの午後からになるとのことだった。
次の日の午後一時に遺骨を引き取りにいった。歯も各部の骨もきれいに残っていた。
主要な骨だけを骨上げし、帰宅した。

  • ちょっと元気になったミケ(2010年7月8日撮影)


もう一匹のミケ。
こちらは、6月30日のCT検査と同じ日に検査に出された、組織検査の結果が、7月6日の午後七時ごろ、電話で知らされた。
腫瘍の種類は、リンパ腫であった。リンパ腫の場合は、抗がん剤による治療が可能だということなので、連絡があった後すぐに動物病院を訪れ、今後の治療方針を決めてもらった。
早速抗がん剤の注射。これで少しでも鼻づまりの症状が改善されれば、ミケも少しは息が楽になるだろう。癌がなくなるわけではないが、今一度、安穏な時間がミケにもたらされればそれでいい。そんな気持ちであった。