サボテンの病害虫2

10日の画像では分からないが、サボテンのイボとイボとの間を、橋を架けるように細いクモの糸のようなものがまといついている。
これは、ダニが発生している証拠だ。
ダニの種類は多分ナミハダニ。ダニそのものは、いくら目を凝らして見てもよくわからない。ナミハダニは薄緑色で、半透明の体をしているため、ルーペなどの拡大鏡がないと、肉眼では、検知が困難だ。
サボテンのHPのいくつかには、アカダニの被害を受けたという記述があったが、アカダニという名前のダニは存在しない。
体の色が赤く、植物に寄生するダニには、カンザワハダニという名前のダニがいるが、ダニ被害の多くは、ナミハダニが原因だ。
肉眼では発見が困難だから、クモの巣状のものが植物の葉から葉に絡んでいるようだったら、目では見えなくても、ダニは確実にいるものと思って、即座に防除しなければ、植物の被害は、日を追って甚大となる。
ダニ防除は、専用の農薬を使うことになる。水をかければいなくなるようなことを書いてあることがあるが、信用しないほうが良い。
ダニはそんなことではいなくならない。
ダニ防除で大事なのは、一箇所に発生したら、その近辺すべてに農薬を満遍なく散布しなければならない。
この辺は大丈夫だろうと手を抜くと、しばらくすれば、また同じようにダニは発生してくる。
次に農薬は、種類を変えて、最低でも3回は散布する。
これは、ダニがある特定の薬剤に対して、すぐに耐性を獲得するからで、ダニに対する作用点の異なる薬剤をいくつか組み合わせて使うことが肝要だ。
というわけで、まず最初の薬剤は、コロマイトを散布した。
ベランダに置いてある4つの簡易温室すべてに、カバーの内側にも満遍なく薬剤が掛かるように散布した。