新たな子犬たち4

捕まえた二匹を連れ帰ったのが夜の9時過ぎ。以前にコロクを入れていたケージにとりあえず収容し、寝る前にもう一度、子犬に特に異常がないことを確認した。
次の火曜日の朝、コロクとヨシをつれて、昨日子犬たちがいた堤防にいってみた。
その場所の近くまでやってくると、前方になにやら茶色ものが地面にあるのに気がついた。犬の死体でも転がっているように見えたので、その場所に小走りで近づくと、小さな犬が三匹、固まっていた。
私やヨシ、コロクが近づいてもまったく逃げようとしない。目も開けていなかったので、てっきり死んでいるのかと思って、しゃがんでそのうちの一匹に触れたら動くではないか。

  • 火曜日の朝捕まえた子犬


多分、昨日の晩、二匹が捕まった後も、やはり堤防の斜面を駆け下りることが出来なくて、堤防の上で、一晩を過ごしたのだろう。
子犬は七匹いたので、二匹は中州に戻れたが、三匹が堤防に取り残されたものらしい。
これまた想定外の事態で、どうしようかと思ったが、連れているヨシとコロクを左手一本で、引っ張り、空いた右手に三匹のうちの一匹を抱いて連れ帰ることにした。
残りの二匹は、そのまま堤防に放置すると、人目につくので、堤防の斜面の下まで下ろして、中州の草むらに戻れるようにした。
二匹はおぼつかない足取りながら、中州の草むらの中に姿を消した。
連れ帰った子犬を、先に連れ帰った二匹のいるケージに収容した。