新たな子犬たち5

三匹目の子犬を連れ帰った2月8日は、夕方から雨が降り出した。
草むらの中には、まだ4匹の子犬が隠れ住んでいる。久しぶりの雨で、それまで、一ヶ月以上雨らしい雨が降らなかったので、ちょっと子犬たちのことが気にはなったが、そこは厳しい環境を生き抜いた野犬が生んだ子。少しぐらいの雨ぐらい平気だろうということで、それほど心配はしなかった。

  • 2月9日水曜日に捕まえた子犬


あくる水曜日は、やはり子犬たちのことが気になっていたので、前日からの雨が上がって太陽が出てきた午前11時ごろ、自転車で例の場所に行ってみた。
すると、今度は火曜日の朝に三匹が固まっていたのとほぼ同じ場所に、びしょぬれになった子犬が、一匹だけでじっとうずくまっていた。
雨が降り出したら、川の中州で暮らす野犬の母犬は、子犬を連れて、いち早く高い場所に避難する。
川が増水すれば、危険なことを経験的に知っているからなのだが、多分、堤防にいた子犬は、母犬の後を追って堤防の上に上がったのはいいが、火曜日の三匹の場合と同じで、堤防を下って、中州に戻ることが出来なかったのだろう。

  • 保護した4匹(2011年2月10日撮影)


ひょっとすると、火曜日に私が中州の草むらに戻した二匹のうちの一匹が、また同じように中洲に戻れなかったのかもしれない。
子犬はびしょぬれで、中州にも戻れず、私が近づいても、逃げる気配もない。
抱き上げて自転車の前かごに入れて、家に連れ帰った。
これで、保護した子犬は合計四匹となった。