新たな子犬たち28

4日の日曜日、久しぶりの太陽が顔を出した午前中に三頭の子犬を保護した。
午後になると、また雨が降り出した。ちょっと気になることがあって、三頭を保護した現場に午後4時ごろまた行ってみた。
堤防の草むらを念入りに調べたつもりだったが、まだ残っている子犬がいるのではないかと思ったからだ。
現場の草むらは、シトシト降る雨に濡れていた。草むらをかき分けていると、子犬がキュンキュンとなく声がした。

  • 最後に見つけた子犬(2011年9月4日撮影)

声のするあたりの草むらの草をかき分けると、雨に濡れた子犬がうずくまっていた。
三頭を保護した場所から5mほど離れた場所だったので、見落としてしまったようだ。
母犬はもう辺りにはいなかった。餌ももらえず、お乳も飲めずにいたので、お腹がすいたのだろう。私が近づいたのを母親が戻ってきたのと勘違いして泣き声をあげたようだ。
草むらの中にじっとうずくまっている子犬は相当に見つけづらい。
泣き声でもあげないと目の前にいてもなかなか分からない。
子犬を見つけるときもそうなのだが、なぜかある種の勘が働き、その場所に行って見ると、子犬がいる。
この勘が働かなかったら、最後の一頭は見つけられなかっただろう。危ないところだった。