新たな子犬たち29

堤防で発見し、保護した4匹の子犬たち。それぞれに里親を見つけてやらねばならない。
そう思って、まず最初に以前、チャウの里親を募集したときに連絡をくれた里親希望者にメールで連絡した。少し遠方ではあるが、環境の点では申し分なさそうだった。
メールに返答があり、子犬を見に行きたいとのことだった。
もう一件、ブンタを引き取ってもらった人にも連絡を入れた。
ブンタは人にまったく懐いていない状態で引き取られたので、心配したとおり、引き取り先でも人に懐くことなく、出戻ってきた。

  • 保護した4匹の子犬たち(2011年9月5日撮影)


扱いにくい子犬を引き取らせたという気持ちもあったので、この里親希望者にも新たに発見した子犬のうちの一匹を優先的に渡そうという気持ちだった。
少し遠方の里親希望者は9月10日の土曜日に小犬たちとのお見合いにやってきた。
もう一件の里親希望者には、それに先立つ9月7日の水曜日にメスの一匹を、私が自分で届けた。なるべく早いほうが、環境に早く慣れると思ったからだ。
10日土曜日にやってきた家族には、希望していたオスの子犬を連れて帰ってもらった。
里親希望者にお見合いの時点で、子犬を連れ帰ってもらうというのは、少々リスクを伴う。相手がどのような環境に住んでいるかが必ずしもはっきりしないからだ。
リスクがあることを承知の上で、子犬を連れ帰ってもらったのは、チャウの里親募集のときにも、遠方にもかかわらず、お見合いに足を運んでもらっていたので、気の毒に思ったことと、かなり遠方にある地理不案内の場所に子犬を車で連れて行くことに不安があったからだ。
4匹の子犬のうちの2匹に早々と里親が見つかり、9月10日の土曜日は、ちょっとほっとした一日だった。この一週間後にとんでもない結末が待っていようとは、このとき知る由もなかった。