羊頭狗肉2

「〜小町」の名称を持つサボテンで、一番よく目にするのが紅小町。
日本のサボテンデータベース等で見ると、学名、Notocactus scopa v.ruberrimusと表記されている。現在、NotocactusはParodia属に統合されているので、属名がParodiaになっていることもある。
しかし、先の学名でネット検索をかけても、出てくるのは日本のサイトばかり。海外のサイトはヒットが限られているうえ、画像は一枚もない。
「紅小町」で出てくる画像を見ても、特徴に幅があり、どれが本当の紅小町なのかよくわからない。
一枚目の画像は、ネット上で見つけたもの。小町の中刺が赤っぽい色のものというのが紅小町とされているようなので、それに一番近いものを選んでみた。
二枚目の画像は、白閃小町と紹介されているもの。ところで、この白閃小町というのがこれまたよくわからない。
私がよく参考にする、日本のサボテンデータベースには、この名称のサボテンがない。
白閃小町を紹介しているブログには、学名がNotocactus rudibueneckeriとあるが、これだとscopaとは別種ということだから、小町の名を和名の一部に使うのは問題だろう。
別種のサボテンにあるサボテンの変種であるかのような名前を付けるから、こちらとしては混乱してしまう。
名前が混乱していることで困るのは、ある名前のサボテンが欲しいと思って、ネット通販等で購入しても、同じものが手に入らないことだ。
混乱の原因の一つが、品種の交雑により、中間的な特徴のサボテンがかなり出回っているのことではないのだろうか。
私が購入した「白閃小町」も、実は、ノトカクタス属の交雑種で、和名は適当に付けただけということなのかもしれない。
「紅小町」というのも、ノトカクタスの種間交雑で生まれたもののような気がする。そのため、特徴に幅が生まれ、ネット検索で出てくる画像も様々になるのだろう。