日本人の英作文32

goに関する部分の引用を続ける。

(24) (パーティで探している人が)
こっちに来ないで向こうに行っちゃったわ
   He's going the other way.
(25) (お酒を飲みに行こうとする部長に、秘書が)
一緒についていってもいいですか?
Can I go with you?
(26) (娘が医者に行くというので、母親が)
マスオさん、おくっていってくださいな
   Masuo, please go with her.
(24)では話し手・聞き手がいる場所(中心)から離れる場合ですので、日本語は「行く」ですし、英語もgoとなります。(7)のように、comeという場合は、中心に近づくニュアンスがあるのに対し、(25)、(26)のように、そうした意識がなく単に一緒に行くという感じであれば、話し手と聞き手がいるところ(中心)から離れるので、goでよいことになります。

上記の説明の中で、「(7)ように」という部分は、前々回のcomeの説明のところで省略した部分なので、省略部分を次に引用する。

(4) (電話で男性が妻に)
今から帰る
  I'm coming home now.
(5) (電話で、女性が)
ストがなくてお天気でしたらおじゃましたいんですけど
  If there's no strike and the weather's fine, I'd like to come over.
(6) (男性たちがビールを飲みに行こうとしているので、女性が)
私たちも連れてって
  Can we come, too?
(7) (姉が出かけるのを見て、妹が)
あーん、ついていくよー
  I'm coming with you!
(4)のように自分の家に電話をしたときも声のする方向(家)に近づくので、やはりcomeを使います。(5)のように相手の家に行く場合も(声がする)相手の家に近づくので、come overとなります。(6)、(7)にように「つれていって」「ついていくよ」の場合も声をかけた相手に近づくことからcomeを使います。

省略部分をここであげたのには理由がある。
例文の(25)と例文の(7)を比較すると、妙な点があることに気づく。
状況としては、まったくといっていいほど同じであるのに、(25)ではgoが使われ、(7)の方では、comeが使われている。
これは一体どういうことなのか。