日本人の英作文29

二者が同行する場合で、相手(聞き手)がどこかに出かけようとするときに、その人に自分(話し手)が同行を希望する場合の日本語はどうなるかを考える。
1. 一緒に行っていいですか
2. ついて行っていいですか
3. 連れて行ってください
1.は英語でCan I go with you?と表現できる。2.はCan I come with you?となる。
日本語の1.と2.の違いは微妙だ。同様に、英語の方も違いもかなり微妙であまり違いがない。また、3.はWill you go with me?となる。
goを使うのか、comeを使うのか、同行の場合には、かなりややこしいことが解る。
接近関係、離脱関係では説明がつかないといったのはこのためだ。
同行の場合、come with=followと考えると、come withが使われる場合の理解がしやすい。
自分(話し手)が出かけようとするときに、相手(聞き手)に同行を勧誘、命令する場合、自分は行き先を当然ながら知っているし、そこへ到達する手段、道順も当然知っている。
同行を勧誘された方は、行く先を知らない場合もあるし、知っていてもそこへ到達する道順を知らない場合、同行を勧誘、命令した話し手についていくしかない。
したがって、Come wiht me.といわれた場合、その意味はFollow me.と同じだから、答えも、I'll come with you.とするのが自然になる。
自分(話し手)が、他の誰かが出かけようとするときに、同行を希望する場合は、話し手は、聞き手の行き先を知っているし、行く道順も知っているのが普通だろう。
この場合、話し手についてゆく(come wiht)という表現でも良いが、同行を表す(go with)でも構わないことになる。
ちなみに、3.の英語、Will you go with me?は相手(you)に同行を要請する場合にも使う。意味は「一緒に来てくれませんか」で、話し手が自分だけで、目的地に向かうことに不安がある場合などに使う。
この質問に対しての答えは、I'll go with you.で日本語だと、「一緒に行ってあげよう」となる。
日本語の行く/来るの関係がここでもねじれているから、言いたい事を先に日本語で考えてしまうと、同行の場合、英語でどう表現するのがいいのかわからなくなるだろう。