ヨシとの別れ


21日の水曜日、散歩に連れ出したが、50mほど歩いただけで歩けなくなり、家に連れて帰ったヨシ。
前日の火曜日はもう少し歩けたのが、急速に弱って、22日の木曜朝から、ほぼ寝たきり状態となった。
木曜深夜から、金曜日にかけて、苦しそうに身もだえし、体全体を痙攣させるようになった。死期が近いのは明らかだった。
あまりに苦しがるので、金曜日の午前中にこれまで、ヨシをこれまでかかっていた獣医のところに連れて行った。
私としては、もう死期が近いヨシの苦しみを少しでもやわらげられないかと思ってのことだったが、獣医の診断は脊椎の神経損傷による下肢麻痺。
緊急の手術も選択肢に考えられるが、投薬による内科的治療もありうる状態だという。
で、ステロイド注射をして、栄養剤の錠剤を渡された。
目の前に死を目前にした犬がいて、その犬に栄養剤を処方するとは恐れ入るが、人間の場合のホスピス的な処置を期待したこちらがまちがっていたのだろう。
獣医のご託宣を一応は神妙に聞いて、ヨシを家に連れ帰った。
そして、その日の午後10時前から、再び、激しく体を痙攣させ、苦しそうに息をするようになった。
一時間以上そういう状態が続いたであろうか、午後10時50分ごろから、体の痙攣は納まり、呼吸も落ち着いてきた。
しかし、それは最期の時へのカウントダウンの始まりだった。午後11時10分ごろ、ヨシは息を引き取った。15年の犬生だった。
画像は、もうこのときを逃しては写真を撮る機会がないと思い、午後4時半ごろ撮ったヨシの姿。
ヨシが始めて家にやってきたときのこと、河川敷に暮らす野犬たちと仲良くなった若き日の頃。ポメラニアンのコロクがやってきて、親犬代わりに、相手をしてくれた日のことなど、止め処もなく、過去のシーンが回想された。
いつものことながら、飼い犬の最期を看取るのは飼い主の責任ではあるが、永遠の別れは辛く切ない。