新たな子犬たち2013-3-9

  • 4匹の子犬が隠れていた草むらの奥

先に保護したアロンはウジにたかられていたので、他の子犬たちは大丈夫なのか心配だったので、連れ帰った4匹の子犬たちの体を調べてみた。
4匹のどの子犬にも、ウジにたかられていなかったし、その形跡もなかった。やはり、アロンだけにウジがたかったのだ。
母犬のシーバはアロンにウジがたかってしまったので、ほかの4匹を別の場所に移したか、あるいはその逆にアロンだけを河原の草むらに移したのかのどちらかだ。たぶん後者の方なのだろう。
しかし、アロンを一匹だけにしたといっても完全に見捨てたわけではなく、4匹の世話のほかに、アロンにも授乳をしていたようだ。
そうでなければ、授乳期の子犬は、丸一日も放置すれば衰弱して死んでしまう。発見当時、アロンは、体中が痛くて、十分睡眠がとれず、弱っていたが、栄養状態が悪いわけではなかった。体重は0.86kgと、生後10日ほどということを考えると、標準的な生育だと思う。それを考えると、母犬のシーバは本当にたいしたやつだ。

  • 遠巻きにこちらの様子を見る母犬のシーバ

私がシーバが子犬を産んだと知ったのは、10月10日のこと。河川敷の遊歩道から1mもはなれていない茂みの中から、子犬の鳴き声がしたからだ。
私が河川敷の道路をやってくることをシーバは知っている。そのことを知った上で、アロンの存在を私に知らせるため、河川敷道路から近い場所にアロンを移したのではないかとさえ思える。
18日に昼に、私がアロンを保護した時、アロンは、盛大に鳴き声をあげたが、母犬のシーバを姿を見せなかった。しかし、アロンの鳴き声はシーバの耳に届いたはずだ。
アロンにたかったウジを自分ではどうすることも出来なかったので、私にアロンのことを託すべく、アロンをあの場所に移したのだったら、私がアロンを保護したのは、シーバにしてみれば予定通りだったに違いない。あらためて自分が顔を出す必要はなかったのだ。