都道府県対抗女子駅伝

スポーツ番組はほとんど見ない。野球もサッカーも、さらにオリンピックも関心なし。
唯一例外といえるのが、駅伝。マラソンと同じ距離を何人ものランナーがたすきをつないで争うこの競技、どこが優勝するか最後まで分らないことが多い。
今年の都道府県対抗女子駅伝は順位がめまぐるしく変わり、見ている側としてはわくわくどきどきの展開となった。
区間は9区間あり、最終一つ前の8区間あたりでやっと、トップの4チームぐらいに優勝争いが絞られてきた。
その8区での順位は(1)京都(2)鹿児島(3)大阪(4)兵庫。
一位の京都と二位の鹿児島の差は5秒。三位の大阪はトップに20秒以上の差をつけられ、もう逆転はないのではと思われた。
しかし、大阪9区のランナー松田はトップとの差をじりじりと詰めていき、3km過ぎた地点ではその差が7秒にまで縮まる。
そして、4.2km地点でついにトップの京都に追いつき、そのあとは大阪と京都の激しいトップ争いが続く。
大阪と京都が互いにけん制し合い、なかなかラストスパートがかけられない状態になっていたとき、三位にまで順位を上げてきた愛知と、その直ぐ後に続く兵庫がトップに猛追をかけてきた。
最終ゴールの西京極陸上競技場に入る手前では、トップの大阪、京都と愛知の差は10秒ほどあったのに、最後のトラック勝負で、バックストレッチに入ったとき、愛知とその直ぐ後の兵庫のランナーと、大阪と京都のランナーの足の運びには明らかに差があり、トップとの差がどんどん縮まってきた。
しかし、その事を大阪と京都のランナーは気がついていない。
最終ホームストレッチに入る手前、4位につけていた兵庫がラストスパート。ものすごい勢いで、直ぐ前を行く愛知をかわして、トップグループを追い越しにかかる。
しかし、ゴール寸前、100mほどの地点で、大阪が最後の力を振り絞ってスパート。
京都も必死でこれについていこうとするが、わずかの差で大阪がトップでゴール。
わずか1秒差で京都が2位。
そして、その京都とわずか一秒差で3位に兵庫がゴールした。トラック勝負がもう後一周残っていたら、京都も大阪も兵庫に抜かれていたに違いない。
続いて、兵庫の2秒後に愛知もゴール。4チームがたった4秒差で相次いでゴールしたのだ。
42.195kmを走ってわずか数秒の違い。こんな接戦、見たことがない。