「リトープス」の発音

今いちばんはまっている栽培植物はリトープス。ところで、同好の士を求めて、何とか会だの、何とかイベントなどには、一切かかわらない私はこの「リトープス」が、多肉栽培の業界,または趣味家の間でどういうふうに発音されているのか知らない。
私自身はこの単語を誰か他の人に向けて発音したことがないが、頭の中での発音は「ト」の部分にアクセントを置く発音になっている。
しかし、リトープスは、英語の"lithops"をカタカナ表記したものだ。
英語の常識からすれば、この単語は"i"の部分にアクセントが来そうだ。実際、ネット検索してみると次のサイトで発音が聞けた。
http://www.vocabulary.com/dictionary/lithops
思ったとおり、第一音節にアクセントを置く発音。
リトープス」などという、元の単語にはない長音部分をつけた発音が、なぜ普及してしまったのだろう。
最初にこの植物を日本に持ち込み,普及させた人物がそういう発音をしていたことが原因と考えられる。
日本人の英語音痴ぶりは、単に会話ができないということだけではなく、発音にも聞き取りにも問題がある。
英語の発音に詳しくない人だと、上記のリンクで聞ける音声でも,"th"の部分は「ト」ように、そしてそれに続く母音部分も長母音に聞こえてしまうのかもしれない。
そして、アクセントを置く位置を勝手に変えて、日本語流の発音にしてしまったというところだろうか。
アメリカ文化に影響されて、かの地の風習を面白そうだという理由だけで真似するのが好きな日本人。
最近になって盛り上がっているハロウィンだが,ニュースなどの報道を聞く限り,「ハ」の部分にアクセントを置いて発音している。
これもアクセントを置く位置が間違っているし、今度は長母音であるべきところが短母音化してしまっている。
まねをするなら徹底してまねをすればいいのに、何でもかんでも日本流にアレンジしてしまう。
正しい発音は次のとおり。
http://www.vocabulary.com/dictionary/Halloween
まあ、これも、日本の伝統的他国文化吸収の手法なので仕方ないのかもしれない。
話をリトープスにもどすと、リトープスのある種は名前を"speckled gold"という。
これをカタカナ表記する場合に、「スペックレッドゴールド」としているものを見かけることがある。
"speckled"はごく普通の英和辞典にも出ている一般的な言葉だ。同じく次のサイトで発音が聞ける。
http://www.vocabulary.com/dictionary/speckled
ちょっと調べれば分かることなのに,自分流の適当な発音で品種名として世に出してしまう。
ことは何もリトープスに限ったことではなく,巷にあふれるカタカナ語のほとんどがでたらめ発音,使い方むちゃくちゃなのだ。
いつまでたっても、英語がうまくならない日本人。多分いつまでたってもこのままだろう。