「ら抜き言葉」再考

先月、文化庁が「国語に関する世論調査」の2015年度版を発表した。
それに関する読売新聞の記事を引用してみる。

ら抜き言葉」と呼ばれる「見れた」「出れる」を使う人の割合が「見られた」「出られる」を上回ったことが、文化庁が21発表した2015年度「国語に関する世論調査」でわかった。1995年度の調査開始以来、逆転するのはは初めて。同庁は「『ら抜き』の方が受け身や尊敬では行く、可能の表現だと的確に伝わるからではないか。多くの人が使い、耳慣れることで、さらに使う人が増えている」と分析している。
調査は今年2〜3月、全国の16歳以上の男女1959人が回答した。「初日の出が見られた」と「見れた」の「どちらを普通使うか」を尋ねたところ、「見れた」の48%に対し、「見られた」は44.6%。「早く出れる?」(45.1%)も「出られる?」(44.3%)を上回った。一方、「来られますか」(45.4%)と「来れますか」(44.1%)、「食べられない」(60.8%)と「食べれない」(32.0%)、「考えられない」(88,6%)と「考えれない」(7.8%)は、いずれも「ら」を入れた表現を使う人の方が多かった。
ら抜き言葉」の調査は5年ごとに実施。当初は「日本語の乱れ」などの指摘もあったが、同庁は現在、「どちらが正しいとは言えない」としている。

文化庁が「ら抜き言葉」に関して5年ごとの世論調査をしていることは知らなかったが、言葉に関する使用法の変遷を知るうえで、貴重な調査だと思う。
さて、この件に関しては、以前、このブログで3回シリーズで、取り上げたことがある。
その時の記事うちの一つへのリンクは次の通り。
http://d.hatena.ne.jp/eriosyce/20121130