こっちの方がヒアリより怖い

5日ほど前のNHKのニュース。私にとってはヒアリなんかより余程、脅威に感じられる内容だった。
西日本のある女性が野良猫にかまれ、その後SFTSを発症し死亡したとのこと。
普通の生活で野良猫にかまれることはまずない。すぐにその女性は野良猫の保護活動をしている人だろうと思った。
そして気の毒にも、その行為があだとなってマダニが媒介するSFTSにかかってしまったのだ。
SFTSはこのブログでも以前に記事にしたことがある。しかしその時は、この病気はあくまでまれなものだと思っていたら、今度のNHKのニュースで、これまでに266人が感染し、なんと57人が亡くなっているというではないか。
SFTSのウイルスが分離・特定されたのは4年前だから、平均して一年に60人以上が感染し、そのうちの20%強の人が死亡したことになる。
ハチ毒による死亡の確率よりはるかに高い。ハチの場合対処法があるがSFTSには治療法がない。
さらに、今回脅威なのは感染した哺乳類から人間の感染の可能性があることが分かったことだ。野良猫の保護といえば、私の場合他人ごとではない。
今回の死亡例が、日本のどこで発生したかをニュースは伝えていない。西日本のどこかとしかわからないが、九州地方がとりわけ感染例が多いらしいことは何かで読んだことがある。
あまり詳しく報道すると、いわゆる風評被害を生じさせるので、くわしいことはニュースでは言わないのだろうが、これは由々しい事態だ。
野良猫にかまれるというのはまれだろうが、飼い犬が散歩で犬がマダニに食いつかれることはままあることなのだ。
草の生えているところなら、マダニはいると思っていい。
ということは、その飼い犬がSFTSを発症し、さらには飼い主まで、感染してしまう可能性があるということだ。
まあ、このニューズ以前から、獣医に勧められて、毎月のフィラリア予防薬をマダニ駆除剤との複合剤に替えたので、家の場合は飼い犬からの感染はないと思うが、私自身が直接、マダニにとりつかれる可能性だってある。
一体全体、人間がSFTSにかからない予防法はいつになったらできるのか。