サボテンの教え3

麗蛇丸の育て方が悪く、拗れさせた原因は、サボテンについてあまりにも無知だったことだ。
ネットでいろいろ調べていく過程で、サボテンの中には、直射日光を嫌うものがあるとの最初の情報に接しての反応は、先ず「そんな馬鹿な」で、次に「冗談だろ」。
さらに調べていくうち、どうやら本当らしいとわかっても、今度はその情報に反発を感じるといった有様で、すんなり自分の過ちを認めるという態度からは程遠かった。
知識は、それを得てからの経過時間が長ければ長いほど、間違っていたことが分かっても、修正が困難なのだろう。
人間は年を取れば、頑固になるというが、いろんな経験、知識のどれもが修正困難になっていくからと考えられる。

  • メロカクタス属マタンザナス


こうした頑迷さの最初の一歩は、サボテンのことに限らず、あることに関して、不正確な情報を得ただけで、分かったつもりになってしまうことなのではないだろうか。
よく知らないことなら、早い時期に時間をかけて、ちゃんと調べればよいものを、自分では分かったつもりになり、詳しいことは何も調べない。
そうしているうち、時間はどんどんたって、半端なあるいは間違った知識がどんどん化石のようにかたまっていく。
ネットを使ってのサボテン検索にかなりの時間はかかったが、今回のことで、サボテン以外のことにも、判っているつもりになっていることがあるのではないか。
そんな風に、少し自分を疑って見ることを教えられた。