サボテン鑑賞のツボ8・・・本体その五

本体が独特のテクスチャーを持つサボテンは他にもある。画像は、テロカクタス属の天晃。
球体の表面が白い粉を吹いたような感じで、青緑色の球体の下地の色と相俟って、風合いが独特である。

  • テロカクタス属天晃(2011年6月撮影)


このサボテンは花も豪華で美しい。なのになぜか人気は今ひとつのようで、オークションでこのサボテンと、もう一つの天晃とペアで落札したが、他に誰も入札しなかったので、かなり安かった。
画像の天晃は、一昨年の秋ごろから、球体の一部に皺が出始めた。
皺が出るというのは、寒くなり始めて、活動が鈍くなり始めたからとも考えられたが、ペアのもう一つの天晃にはそんな兆候はまったくなかった。
おかしいと思ったので、鉢から抜いて調べたところ、太い根の一部が赤く変色して腐っていた。
腐った部分を切除して植え替えたところ、春からの成長期には出来ていた皺もほとんど取れ、次の年の冬、つまり昨シーズンには、球体に皺がよることもなく越冬した。
やはり根に異変があったため、球体に異常が生じていたのだ。
サボテンは、他の植物と違って、根に異常が出ていても、なかなかそれとは気づかない。
気がついたときには、完全に根ぐされしていて、手の施しようがないのが普通だ。
この天晃はラッキーだったのだ。