翠晃冠の一つが腐る

色が悪く、元気がないと思っていた翠晃冠の一つに異変が生じた。球体の一部が褐色に変色し、その部分が拡大し始めた。
どうやら、その部分が腐ったようなので、鉢から抜いて、根の状態を調べてみた。
すると、根には異常が見られず、球体一部から、病菌が広がって、その部分が腐敗している。
画像は腐った部分を取り除いての撮影で、かなり奥まで、腐れが進行していていることがわかる。
夏などに腐る場合、根あるいは地際からフザリウムなどの病菌が侵入して、維管束を通じて球体表面まで達する場合が多いのだが、冬の今頃に腐敗する場合、病菌は灰色カビ病菌と考えられる。
腐ったサボテンを放置すると、病菌が温室全体に蔓延して、次々と感染が広がるので、早急な対策が必要となる。
周りに空気感染する点で、灰色カビ病は植物の栽培農家にとって、恐ろしい病気だ。
殺菌剤を散布することになるが、効果のある殺菌剤は限られている。
また、効果があるとされる殺菌剤に対して、抵抗性を持っている場合が多く、厄介この上ない。
一応、効果が期待できる殺菌剤を散布したが、今後他のサボテンに異常が発生しないか、しばらくは注意が必要だ。