What are you doing here? part 2

What are you doing here?が「何でこんなところにいるんだ」の意味になる場合は確かにある。
それでは逆に「(あなたは)ここで何をしてるんですか」はどう表現するかといえば、やはり、What are you doing here?でよい。
つまり、このフレーズは、「何でこんなところにいるんだ」と、相手がその場所にいることへの驚きや、不審を表す場合に使うのであって、そういう場合にだけ使うのではない。
言い換えれば、英語のWhat are you doing here?の適応範囲は、それに対応する日本語の「ここで何をしているんですか」よりずっと広いということだ。
相手がいるはずのないところにいる場合の驚きを表す日本語だと、「何でこんなところにいるんだ」の方が「ここで何をしてるんですか」より適切だろう。
しかし、だからといって、前者の日本語がWhat are you doing here?のそれ以外での適応範囲の全ての意味を包括しているわけではない。
それでは、What are you doing here?が「ここで何をしてるんですか」の意味になる場合と、「何でこんなところにいるんだ」の違いは、どこで見分けるかといえば、後者の場合の日本語がどのような場合に使われるかを考えれば簡単だ。
つまり、相手と、「こんなところ」といっている場所との関係性が予測不能であった場合に、「何でこんなところにいるんだ」と使うのと同じように、英語の場合も、youとhereが結びつかないような場合に使う場合、What are you doing here?が驚きや不審を表してる。
What are you doing here?が使われるのは、驚きや不審を表す場合だけではない。
たとえば、母親が子供に自分は忙しいので、買い物に代わりに行ってきてと、頼んでおいたのに、しばらくして、居間に行ってみると、子供が出かけないでテレビを見ていたとする。こういう場合も、このフレーズは使われる。
この場合、子供がとうに買い物に出かけていて、いるはずのない居間にいたことに対する驚きというより、当然するべきことをしないで、テレビを見ていたことに対する怒りを表している。この場合には、当該のフレーズの日本語訳は、「何でこんなところにいるんだ」ではなく、「こんなところでなにやってんの」だろう。
使われる場面、場面で、同じフレーズでも、意味合いは異なってくるから、対応する日本語にも違いが出る。