リトープスの今


直射日光で夏越しさせたリトープスたちは、すべて二重鉢に入れてある。
この鉢の特徴は、鉢土をむやみに熱くさせないことだが、もう一つ特徴がある。それは、プラ鉢に比べて鉢土の最低温度がずいぶん低くなることだ。
画像は、午後8時ごろに撮影した二重鉢とプラ鉢のもの。二重鉢の温度計が20℃で、プラ鉢の方は23℃ある。
プラ鉢はプラスチックの熱伝導の悪さのため、温度が下がりにくい。二重鉢のほうは素焼きのため、速やかに鉢の温度が外気に伝わって下がっていく。さらに、夕方に二重鉢のほうには、鉢のすき間の砂に水を含ませておく。
こうすることで、外鉢からの水分の蒸発によってさらに鉢土の温度が下がる。
午後8時現在では、温度差は3度だが、これが夜明け前の午前5時ごろだと、今の時期、プラ鉢の方はあまり温度が下がらず、20℃ほどなのにたいして、二重鉢のほうは13℃ぐらいまで下がる。温度差が7℃ほどになるわけだ。
リトープスの原生地の気候を見ると、昼夜の温度差が日本に比べて非常に大きい。この温度差が栽培上に必要なものだとすると、二重鉢のほうがプラ鉢より、リトープスの栽培には適していることになる。
二重鉢のリトープスの一部に花芽が出てきたものがある。微紋玉と雀卵玉だ。夏の間も休眠をさせていないので、休眠させたものよりは開花は当然早くなるだろう。