日本人の英作文2014-1-1

しばらくご無沙汰だった「日本人の英作文」、今年は勉強会の比較的新しいメンバーのために、なるべく簡単な題材を選ぶことにした。
しかし、日本文が簡明で、易しい内容だからといって、英作文が簡単に出来るかどうかは実際にやってみないとわからない。
英作文をしてもらうと、日本人学習者の共通して持つ弱点がもろに出てくることが多い。
さて、今年最初の英作文の題材は読売新聞夕刊に掲載された短編童話。以下にその前半部分を引用する。

「スノードーム」 作・石井睦美
子供のころ、ぼくはおばあちゃんとふたりでくらしていた。とうさんとかあさんが事故で死んでしまい、おばあちゃんが、ぼくの家にやってきたのだ。おじさんやおばさんは、ぼくをおばあちゃんの家にひきとったほうがいいと言った。子どもは新しい学校にすぐになれるからって。でも、おばあちゃんはそうはしなかった。
おばあちゃんは、授業参観にも、運動会にも来た。誕生日には、友だちをよんだ。クリスマスが近づくと、小さいツリーをだして飾った。おばあちゃんは、ぼくがそれまでと同じ暮らしが続けられるようにした。でも、プレゼントでは、いつもぼくをがっかりさせた。前の年のクリスマスに、ぼくはカードゲームがほしかった。でもおばあちゃんがくれたのは、算数のゲームだった。誕生日にほしかったのは自転車だったけど、プレゼントは新しい靴だった。だから、その年のクリスマスも、ぼくは期待していなかった。
「はい、プレゼント」
小さな箱をあけてみると、モミの木と家が入っている透明なガラス玉が出てきた。小さな白い粒もたくさんはいっている。ふると、玉のなかでその粒がまって、雪がふっているように見えた。

文体や内容から見て、小学生のそれも低学年向けの童話だ。
一回目の課題は「子供のころ、…ぼくの家にやってきたのだ。」の部分。次に作文例を二つ挙げてみる。

作文例1 When I was a child, I was living alone with my gradmother. My father and mother died in an accident and my grandmother came and lived in my house.
作文例2 I lived on two with my grandmother when I used to be a child. My parents were killed in an accident, so she came to my home.

ごく簡単に思える英作文なのだが、やはりというか、あちこちに不自然だったり、ぎこちない表現が見られる。
詳しい好評は次回に行う。