ネットで英語の添削3

本人が日本語で考えたと思われる文と、それに対応する本人による英語、添削後の英語を並べて考えてみる。

日本文: 今日、福岡でショッピングするので、友達に起こされた。
本人英文: I was made to wake up by my friend in order to go shopping at Fukuoka City today.
添削後:I told my friend to wake me up today so that we can go shopping in Fukuoka City.

日本語の「〜られる」「〜される」などの表現は英語の受動態に相当すると思われているが、実際にはそうではない。
日本語で上記のような表現をするのは、「〜られた」または「〜された」本人は、そのことによって、迷惑、もっとひどい場合には、被害を受けたことをあらわしている場合が非常に多い。
本人が起こされたことを迷惑だったという場合、買い物に行こうと持ちかけたのは、友達のほうで、それも事前の通告なしに、朝早くに突然電話をかけてきたか、まだ本人が寝ている時間に自宅まで押しかけてきたという状況だったと考えられる。
添削後の英語はこの部分を「友達に起こしてくれるように言っておいた」としてしまっている。
これではずいぶん話が違う。こういう文にしたのは、その後の目的を表す部分があるためで、不定詞の意味上の主語は本文の主語と一致するのが原則だから、本人英語だけを見ると、買い物に行く計画があったの本人だったことになるからだ。
日本語からの推測が正しいとすると、英語での表現は、前半部分は添削前の文のほうがむしろ適切だ。
英語の受動態では、日本語の「〜られる、〜される」という表現が持つ被害者意識を表すことはできない。しかし、使役動詞のmakeを使った受動態ではそれができる。
ただし、本人英語の後半部分は、買い物に行きたがったのは友達のほうであることを正しく表現する必要がある。たとえば次のようにだ。
I was made to wake up by a friend of mine this morning, who wanted to go shopping with me in Fukuoka.