夢は夜開く1

表題の「夢は夜開く」という言葉で、何を連想するだろうか。歌謡曲の「夢は夜開く」を連想する人も多かろう。
謡曲の「夢は夜開く」を連想する場合、それを歌った歌手についてはどうだろう。
これは、その人の年代とかこの曲を歌った歌手の好みによると思う。
私の場合はなんと言っても園まり。
しっとりとした情感あふれるその歌唱は、この歌手独特味わいで、彼女の「逢いたくて逢いたくて」は、その情感を究極まで煮詰めたものといえる。
園まりに代わる歌手を私は知らない。とりわけ今の時代の若い女性歌手には…
おっと、話ののっけから脱線しまくってしまった。
ここで取り上げたいのは、園まりの歌唱のすばらしさではない。取り上げたいのは、人が寝ているときにみる夢。
日常生活の中で、夜見る夢を話題に取り上げることはあるだろうか。たぶんないと思う。
私自身、誰かと自分が見る夢を話題に取り上げて人と話をした記憶がほとんどない。
最近は、トンとご無沙汰になってしまった英会話サークル。
こうしたサークルでは、フリートークと称して様々な話題を英語で話すという時間が設けられている。
英会話サークルという性質上、話題は政治、宗教などに関することを避けることが多い。
となると、話のネタというものは、意外に少ないものだ。
長年、英会話サークルにいると、話題の範囲がられているため、同じ話のネタが、何度も出てくることになる。
こうした何度も話のネタに取り上げられることがあるものに「夢」がある。
おもしろいのは、日本語で会話しているときと違って、英会話の場合、とにかく何とか、英語にしようとする気持ちが先立つため、かえって意外な事実とか、その人の本音とかが思わず出てしまうことが多いのだ。
「夢」に関しても同じ。夢に関する学術的な本ではまったく触れられていないようなことが英会話サークルで語られる話にはある。