日本人の英作文2014-2-1

英語学習会でやっている英作文。
今年二つ目の課題は紀行文。前回の子供向け短編童話の英作文でも、簡単に見えて、これを訳すとなると意外なほど難しい点がいくつもあった。
今回の課題は紀行文で、実際に見聞きしたことを述べるものなので、時制の点では簡単かもしれない。
次に課題文の全文を挙げてみる。出典は読売新聞の6月6日付夕刊のコラムより。

歴史を感じ個性楽しむ(英国「グレイト・ディクスター」)
英国東部のイースサセックスにある庭園「グレイト・ディクスター」は、著名なガーデンライターで園芸家だった故クリストファー・ロイド氏の邸宅です。2006年に84歳で亡くなった後も美しく保全され、多くの人が訪れています。
15世紀に建てられた館を背景に、様々な表情が楽しめる庭園です。館に延びる約60㍍のボーダー花壇(通路や壁に沿って作る帯状の花壇)は特に素晴らしく訪れるたび、その色合いに見せられます。
ボーダー花壇では、アリウムの仲間が紫色のネギ坊主のような花を咲かせ、スイートロケットの淡い紫が優しく彩りを添えます。アイリスの青花の隣で咲き競うのは、真紅のポピー。一年草多年草、低木なども巧みに植栽され、繊細ながらダイナミックなハーモニーが感じられます。
昨年6月に訪れたときには、鮮やかな赤いルピナスに圧倒されました。館に向かって歩くと、ルピナスは背の高い植物の背後に隠れて見えないのですが、館のほうから花壇を見ると、群生が現れるように工夫されているのです。サプライズにうれしくなります。
館の前には、オレンジや黒、青などの色合いの鉢植えを組み合わせた寄せ鉢が飾られていました。普段、同系色のおとなしい組み合わせに慣れている人には、衝撃的な色合いと大胆さです。
館から庭を望むと、イチイのトピアリー(植物を刈り込んだ造形物)がたくさん見えます。クジャクの形、コーヒーポットの形…。ロイド氏の両親が庭のあちこちにつくったそうです。
入り口から続く石畳のアプローチの両側には、草原をイメージしたメドウ・ガーデンが広がり、背を伸ばす野草すてき。歴史を感じながら、個性あふれる庭園を歩き、満足感でいっぱいになりました。