ある英語の選択問題#7

独立分詞構文の検索を続ける。
(9)と(10)のつきに検索にかけたのは(11)の文の"It being Sunday"の部分。前回と同じく、引用符つきで、米グーグルのBooksのジャンルでの検索。
ヒットした一件目は言語関連の書籍。"It being Sunday"の使用例を挙げているが、一番新しい使用例でも1952年のもの。それ以外の使用例は恐ろしく古いもの。
この書籍の出版自体が1963年なので、引用が古くなるのは仕方がない。
続いてのヒットは出版が1818年の書籍だから、もう日本で言えば古文の世界。参考にはならない。
五件目に、比較的新しい時代設定の小説での使用例があった。
"Hello, boys," Mr. Simmons said, smiling. "I appreciate you coming over and helping, it being Sunday."
つづいて、"Dreams, Ghosts and Miracles"という書籍での使用例。
The library was closed, it being Sunday, so I had time to prepare.
次は、2011年出版の小説、"Spring Music"での使用例。
"We had a very nice morning," said Doris. "Bacon and eggs, it being Sunday, and then later on the curate came from St. Marry's."
次も小説からの引用。"Cold Sassy Tree"という小説。
It being Sunday, they'd go on to sleep.
"It being Sunday"で検索したところ、ヒット数は192,000で数としてはそれほど多いわけではない。
また、使用例が古い書籍のものが約半数ある。しかし、このフレーズは最近出版された小説、書籍でも使われている。さらに、上記の使用例でも分るように、会話でも用いられるようだ。
このフレーズの"Sunday"を別の曜日に替えて検索しても、同じぐらい数のヒットがあることから見て、まだまだ使用可能な表現と思われる。
続いては(12) His mother becoming very ill, he had to leave school.の検索。
この文全部を検索語にしてもヒットは限られてくるだろうから、まずは"His mother becoming ill"で検索。
ヒットした使用例は次のようなもの。
I was asked to help him explore some frightening memories he had of his mother being ill.
The child could also be asked whether he worries about his mother becoming ill.
つまり、動名詞としての使用法。
独立分詞構文と思われる使用例がひとつあったが、ずいぶん古い記述のようで、参考にはならないようだ。
ヒット数が10しかなかったので、"His mother"を"She"に替えて検索してみた。
この検索でごくわずかヒットしたものの中で、独立分詞構文らしきものは一件のみ。1845年出版の裁判事例を集めたいわゆる判例本。
"She"を"I"に替えての検索でも、独立分詞構文らしきものが一件あっただけ。
「人称代名詞または人を表す名詞+being+形容詞』という形式の独立分詞構文はあまり使われないようだ。