見えるということ#1

毎晩、いくつものブログを巡回閲覧している。多肉・サボテンブログが多いが、そうではないものもいくつか。
その中のひとつが、「散歩途中のワンショット」。
閲覧はブログが始まったときからだから、もう何年目になるのか。
ブログ主催者のoneshotさんの趣味は、散歩途中で出会う鳥や昆虫の写真を撮ること。
少し前の4月10日にUPされた画像のひとつが「オオタカ」だった。

しかし写っているのは緑濃いヒマラヤスギのみ。一体どこにオオタカがいるのか。
元のブログの画像は画像上でクリックすると拡大画像が見られるが、拡大してみてもわからない。
正確に言うと、「こちらを睨んでいるようなオオタカ」という記述から、タカの目ではないかと思えるものは直ぐ発見できたが、オオタカの全体像は把握できない。
この画像でもオオタカの観察を続けている人には、一瞬でそこにいるオオタカを認識できるようだ。
こういうときに人は、「○○さんは目がいいですね」とか言ったりするが、いわゆる視力がいいから早く見つけられると思っているのなら、それは間違いだ。
私自身、似たようなことを何度か経験している。
最初のエピソードは1986年3月、ハレー彗星が地球に接近したときのことだった。
30年近く前のこの出来事を覚えている人は少数派だろう。彗星のことなど、一般人は大して興味はなく、さらに、このときのハレー彗星は北半球での観測には不向きな位置から地球に接近したものだから、照明が夜も煌煌と明るい人口密集地では全く見ることができなかった。
というわけで、その頃自宅で学習塾を営んでいた私は、ハレー彗星を見たいという生徒の一人を連れて、比較的近い場所にあるN県のI山に車で出かけることにした。
山の上なら、地平近くまで見通せ、肉眼でも観測できるかもしれない。念のため、本格的なものではないが、天体望遠鏡も持っていくことにした。