直撃一発

そろそろ午前8時という時間。キッチンで毎朝飲む野菜や果物などのミックスジュースの準備をしていたときのこと。地面の下から突き上げるようなものすごい揺れ。キッチンのシンクにつかまらないと立っていられないほどのものだった。
阪神淡路大震災のときの震度はこのあたりでは5強だったが、それを上回る揺れを感じた。
揺れの継続時間は長くはなく10秒ちょっとだと感じた。しかし、揺れが収まっても体の振るえがしばらく止まらなかった。
災害の中でも地震、それも大地震の脅威はほかのどの災害をはるかに上回る。揺れの直接の被害だけでなく、火災の原因にもなるし、外洋が震源だと津波も起きる。
今回の地震は、ゆれ方から直下型だと感じた。地震後の気象庁地震速報で震源地が明らかになった。その震源地はなんとほんの数キロしか離れていない場所ではないか。直下型も直下型、文字通り足元を揺るがす事態だったわけだ。
地震による死者が出たとの報道。死者3名のいずれもが聞き覚えのある地名に暮らす人たちだった。
その中の一人は小学生。登校途中に通っている小学校のプール外壁に乗せるように設置されたブロック塀の下敷きとなってしまった。
ブロック塀の部分だけがポッキリと折れるように外側に倒れている画像がニュースで流れた。
控え壁か設置されておらず、縦方向の鉄筋も長さが十分ではないように見えた。
このことはいずれ責任追及されることだろう。
構造体としてのブロック塀は十分な耐震補強がなされていない場合、同じく耐震補強されていない建物と同じぐらい危険な存在だ。
実はうちのブロック塀は西側に関しては耐震化工事をしたが、北側と東側は手付かずだ。
特に北側のブロックはあちこちにひび割れが生じていて、大地震が来たら絶対に持たないと思っていたのに、今回の揺れにも耐えた。ということは件(くだん)の小学校のブロック塀はとんでもなく脆弱な構造だったことになる。
大人の怠慢によって小さな子供の命が犠牲になったわけだ。
地震発生時に私がキッチンにいたことは前述のとおり。実はこのときの服装はスカート姿。
帯状疱疹の後遺症がまだ続いていて、ひざ下の痛みが無くならない。
ズボンやジーンズでは、痛みを感じる部分に触れてしまうので、外出時以外は相変わらずスカートを履いている。
で、地震発生時に一瞬思ったのが「このままでは死ねない」って、どんな生存願望やねん。