サブの危険な状況4

29日の火曜日もサブの膀胱洗浄をしてもらうため動物病院へ。おしっこの出具合はどうですかと聞かれたので、やはり出にくそうですと答えると、エコーで膀胱の状態は見ましょうということになった。
サブの膀胱辺りのエコー画像が、画像室の暗闇の中に浮かんだ。画像には驚くべきものが写っていた。
膀胱の底の部分、尿道の入り口辺りになにやら白いものが沈殿しているように見える。
そして、サブの体を少しゆすってみると、その白いものが膀胱内に巻き上げられ、きらきらとした光を放った。
思わず「細雪ですね」と言った。
後から考えると、細雪と言うたとえよりもっと適切なものがあるとわかった。
それは、ダイヤモンドダスト。空気中の水分が極低温下で凍りつき、日の光を浴びてきらきら光る現象だ。
エコー画像に映し出されたものはダイヤモンドダストにそっくり。病気の症状ではあるが、画像的には綺麗だと思ってしまった。
巻き上げられてきらきら光っていたものは、しばらくすると、膀胱の底辺部分にだんだんと沈んでいった。
なるほど、これではおしっこが出なくなるわけだ。
膀胱内にこの物質が溜まるのは、フードに含まれるカルシウム、またはマグネシウムが原因。犬の体質がかなり関係していて、その体質を持って生まれた犬には、フードの種類を選ばないと、この病気になってしまう。
なってしまった場合には、フードを病気の種類に対応した療法食に替える必要がある。
この療法食というのが馬鹿高い。サブの場合、ヒルズのサイエンスダイエットc/dというやつ。
膀胱炎を併発することが多いので、抗生物質も処方された。
これでしばらく様子を見ましょうという診療方針が示された。高くついたが、サブの命には代えられない。
これでおしっこがスムーズに出ますようにと願いながらうちに連れて帰った。