見ざる言わざる6

さて、自分の身にも起こるかもしれない事故として、最も可能性の高いのは交通事故だろう。
ためしてガッテンの司会、小野アナウンサーは車で出かけるときに「事故で死ぬかもしれないとは誰も考えない」といった。
私の場合、車で出かけるときに、必ず、便意を催す。朝いつもどおり、出すものを出した後でも、また行きたくなる。それで、一応トイレに行くのだが、もちろん何もでない。
これは、車で出かけるときの緊張や不安が交感神経を刺激し、便意という形で現れるのだと思う。試合前の運動選手や、出番待ちの舞台俳優でも同じだろう。
40年の運転歴があり、ほぼ毎日車を使うのに、いつまで経っても同じだ。潜在意識に事故への不安があり、出かける先が初めての場所であったり、高速を利用する予定のあるときなど、便意に加えて、足が少々震えている自分に気づく。
しかし、起こるかもしれない事故への不安におののいているだけではただの怖がりだ。私はJAFの会員で、月に一度、会員にJAFMateという小冊子が送られてくる。この冊子の記事の一つに「危険予知」というのがあり、これに必ず目を通す。目を通すだけでなく、冊子を保存しておいて、過去の記事を何度も読み返す。
最近では、ネットでアニメ版の「危険予知」もあり、メンバーでなくても「危険予知」の記事がどんなものかを知ることが出来る。
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/danger/
「危険予知」の記事で、様々な状況での交通事故の危険性をいち早く察知する能力を磨いておけば、事故への不安を糧に、事故を事前に回避できる能力を身につけることが出来る。
「備えあれば憂いなし」というが、実際には、「憂いがないものは備えもしない」のだから、不安を持つというのは何も悪いことばかりではない。
私は宝くじを一度も買ったことがない。宝くじが当たる確率より、交通事故で死んだり、逆に人を死なせたりする確率の方がはるかに高い。
当たる確率がほとんどないものに期待するより、当れば人生お仕舞いの方に気をつけるべきだというのが私のモットーだ。
最後に、本題とはかなりずれているが、最近のLOTOくじのコマーシャルについて。
商談の時に、相手に名刺を出すはずのところをLOTOくじを出してしまった柳葉部長。部下と一緒に上司に前に立つと、このときの失態を部下のせいにしてしまった。
ドラマ仕立てのコマーシャルが割合好きだ。しかし、このコマーシャルは先の展開が見えてしまって、少々興ざめだ。
多分この後の続編で、部下が失態の原因となったLOTOくじを部長から押し付けられ、さらに会社を首になってしまうが、このLOTOくじが当選くじになるのだろう。
簡単に予想がついてしまうようなものをドラマ仕立てのコマーシャルでも作ってはいけない。予想が外れることを期待する。