リアクティプ・アサーティプネスとは2

前回記事で、reactive assertivenessの意味が分かるとして引用したサイトの記事、要点は、"reactive assertiveness"は、中国がこれまで、領土問題に関して隣国に対してとってきた基本的態度であったが、最近では、"reactive"を取り払った態度に出てきたとするものだ。
表題の"China takes the gloves off"とは、ボクシングなどのグラブをつけてするスポーツでそのグラブを外して戦う、つまりガチンコ、本気の勝負に出てきたことを意味する。
注意しなければならないのは、この記事が出たのが、2012年の7月、つまり二年近く前である点だ。
記事を寄稿したのは、Stephanie Kleine-Ahlbrandtという人物。この名前で検索をかけると、この人物はUSIPという、アメリカの公的機関の研究員であると分かる。
この機関は、独立の不偏不党の研究機関だといいながら、アメリカ議会により予算が決定され、理事たちの多くが情報機関出身となると、その研究結果はアメリカの政治の動向に重大な影響を与えている可能性が高い。
Stephanie Kleine-Ahlbrandtは、その機関のアジア・太平洋地域担当部局の責任者だ。
その人物が二年近くも前に、中国の領土問題での方針変更を警告しており、中国とベトナムの間での領土問題は警告どおり、悪化の一途をたどっている。
日本で、現在進んでいる憲法解釈見直しというのは、まさにこの文脈で理解すれば分かりやすい。
憲法解釈の見直しが、日本人の目からすれば、性急とも見える速度で進んでいるのは、見直しを推し進める力が、外からのものであることをうかがわせる。