体を作るもの

食べたものが原料となり、私たちの体はできている。自明の理。

食べるものが栄養的にバランスが取れていれば、健康面での問題は少ない。これも分かりきったこと。

しかし、自分が何をどれだけ食べ、それが栄養バランス上どうなのかをちゃんと把握している人はどれだけいるのだろうか。

栄養に関するバランスシート

画像は最近、新聞紙上に掲載されたある食品メーカーの広告。画像左側のグラフは三大栄養素の摂取基準と一般的なとんかつ定食の栄養バランス。このメーカーが開発中の食品の栄養バランスとの比較をしている。

画像右側はその他の栄養素であるミネラル、ビタミンなどの栄養バランスを示している。

3+33の栄養素に関してバランスの取れた食事というのは実現が難しいだろう。個人レベルでこうした栄養バランスを念頭に置いた日々の食習慣を心がけている人はほとんどいないのではなかろうか。

健康上、あの食材がいい、この食材がいい。さらに、総合的に観て、やっぱり和食がいいというようなことを見聞きすることが多いが、栄養バランスにまで踏み込んだ議論はほとんどない。

私自身は、自分の食べているものをかなり丹念に栄養分析をしている。

分析の項目は、たんぱく質、脂質、炭水化物。脂質に関してはさらにn-3系、n-6系、n-9系、さらに飽和脂肪酸に関する分析、炭水化物に関しては糖質と食物繊維の内訳も分析項目になっている。

炭水化物は糖質と食物繊維に分けられるが多くの栄養分析では糖質と食物繊維をあわせた表示となっていることが多い。

これは、食物繊維が重要視されていなかった過去の知見に基づく栄養分析法がいまも影響しているからだ。

上記の画像の3大栄養素でも炭水化物の総量だけの表示で、食物繊維の項目は画像右側の別のバランスシートで表示してある。

食物繊維が健康維持の点で重要な役割を果たしていることが明らかになっている現在、栄養分析表示のあり方も変えていくべきだとおもう。

私自身の栄養分析のその他の項目はミネラルがナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄の5項目。ビタミンがビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1ビタミンB2葉酸ナイアシンの6項目。総項目数は19になる。

この栄養分析は毎日の食事ごとにしているわけではなく、年に何度か、一週間分の食事に関して行っている。

食べるものは季節によって変化するからだ。一週間分の分析を行えば、自分の食べているものの全体像はかなりはっきりする。

毎日食べるものはそれぞれ違うとはいいながら、一週間分で考えれば、それほどの変化はないからだ。

私がこうした分析をするようになったのは、何といっても健康上、数々の問題が生じ始めたからだ。

体重を減らす必要に迫られ、食事をどうすれば、健康上問題なく痩せられるかを考えたとき、食べるものの栄養分析をしないでただ、食事を減らせばいいというような安易な方法では、体にとってかえって悪いだろうと考えたからだ。

体重は予定通り、減ったが、脂肪肝を疑わせる症状が出てしまい、軌道修正を迫られた。

その後の修正ダイエットでいまは問題なく、減量した体重の維持ができている。

自分にとって、健康上必要なバランスのよい食事をするには、現在食べているものの栄養分析抜きには実現は難しいと思うのだが、どうだろう。