サボテン鑑賞のツボ7・・・本体その四

サボテンの形態はさまざまで、サボテンだから刺があるとき限らない。
画像は刺のないサボテンの代表ともいうべきアストロフィツム属の恩塚ランポー玉hyb。
灰緑色のボディを白い斑点がびっしり埋め尽くしており、独特の美しさを持っている。
このサボテンの名前の最初の部分は、このサボテン独特の白い斑点をもつ個体を最初に品種として作出した栽培家の名前を冠したもので、ランポー玉は漢字では、「鸞鳳玉」と書く。栽培家が作出した品種は成長すると縦に伸びて柱状になるが、それを嫌って、成長しても扁平な姿のままのアストロフィツム属のストロンギと掛け合わせたのが、画像の品種で、恩塚ストロンギとも呼ばれる。

  • アストロフィツム属恩塚ランポー玉hyb(2011年6月撮影)


大変丈夫なサボテンで、暑さ寒さのどちらにも強く、よく日に当て、思い出した頃に水をやるといった大雑把な栽培で十分よく育つ。
花は5月に黄色でサテンのような光沢のあるものが咲くが、花の期間は2日ほど。
たくさんまとめて咲くわけでも、一つの花が大きいわけでもないので、このサボテンの鑑賞ポイントはやはりその球体の白い柄にあるといえる。

  • アストロフィツム属兜(某オークションの出品画像より転載)

アストロフィツム属には、他にも兜という、やはり刺のないサボテンが人気のようで、白い斑点のほんのちょっとした違いで値段がうんと違うというものがある。
画像はその兜で、某ネットオークションに出品されていたものだ。私の好みではないので家には一本もない。
好みの問題なので、人それぞれだろうが、とげのないサボテンで、私が唯一、いいと思うものは、一番目の画像の恩塚ランポーなのだ。