里子訪問(マロン君)

  • 里子のマロン君(2013年5月31日撮影)

梅雨の合間の晴れの日。マロン君の里親さんのお宅を訪問した。
マロンは、去年の夏に保護し、家ではライゾウという名前を付けた。もうすぐ一歳になる。
母親がマロンと同じ、里子の椿が母親似だが、マロンも顔立ちは母親に似ている。
何か飼育上の問題はあるかと聞いたところ、特に問題はないとのことだったが、以前、親戚の子供が遊びに来たとき、マロンがこの子に噛み付いたことがあったそうだ。
保護した犬たちに共通する性質に、知らない人への警戒心が大変強いということがある。
こうした警戒心の強い犬にとって、知らない人間が正面から近づいてくることほど、怖いことはない。マロンは、庭先の犬小屋に鎖に繋がれていて、逃げ場がないからなおさらだ。

  • 表情がブンタにちょっと似ている

今日、私がこの犬小屋に近づいたときも、私のことはやはり忘れていて、ワンワンと結構吠えた。こうした状態で、さらに正面から近づけば、警戒心を強くさせるだけである。
犬好きな人は、自分のところでも犬を飼っていることが多く、こうした人は、自分は犬に好かれるはずだから、ワンワンと吠えている犬でも、すぐに友達になれると勘違いしている。
吠えている犬に平気で近づき、あまつさえ、その頭をなでようとして、手を伸ばす。そして、犬にその手をがぶりとやられる。
そこで私は、里子のくうを訪問した時と同じ手を使うことにした。つまり、犬が私の匂いを嗅げるところまで、しゃがんだ姿勢で、後ろ向けに近づいて、そこで、しばらくじっとしていることにした。
そのまま数分間、じっとしていると、マロンが私に近づいてくるのがわかった。近づいて、私の匂いを嗅ぎ、警戒心を少し解いた。
振り返ってみると、くるりと巻いた尻尾を少し振っていた。画像はその時撮った写真。
まだ、一歳になっていないマロンは、もう少し生長することだろう。成長しきった頃にまたマロンに会いに行こうと思う。